こんにちは。
普請屋の庭野です。本業は大工です。
普段私共が行っている作業風景や、物や形が出来上がっていく様をこのブログを通じてご覧いただければと思います。
今日は私の地元でもあります、江東区亀戸での工事の一場面です。
ある会社の休憩室内に設けたスロープを造作しました。
このスロープですが、主に段差の解消の為に建築的には設けます。玄関へ上がるためのアプローチだったり、長いスパンでは坂道ととらえられますね。
なるだけ緩やかな勾配で上がれれば良いのですが、場所によっては制限があります。今回はうまくまとまった形で出来上がったので紹介します。この場所にスロープを作ります。墨も打ってありますが、幅の狭い板(コンパネ)が置いてあるところに作ります。 スロープの下地です。こんな感じに借り並べします。2方向にスロープを設けます。その2方向のスロープが合わさった部分が出来ますが、そこを谷と呼びます。
以下は谷部分の下地の作成です。まず、借り並べした材料の勾配を自由矩(じゆうがね)という定規にうつします。うつした定規を谷になる部材の木口に墨(線)を引きます。その谷の部材を加工(下拵え)したものを並べた様子です。スロープとスロープ(勾配と勾配)の接合部はちょっとひと手間加えた加工が必要です。 各下地を補強も含め、接着剤も使ってしっかり固定し、下地の完了。 写真のように上張り(コンパネ)を釘やビスで止めていきます。 完成です。
今回は上張り(コンパネ)一枚張りですが、重いものが何回も往復する(台車などが)場合は二重張りする必要が出たりします。
この現場では飲料の自動販売機が2台運ばれるということだったので、それなりに下地の補強を入れました。瞬間的なものなので、このくらいでも平気かなと、手前味噌で判断して納めてみました。
こんな感じで私に時間があれば詳しく現場の流れをお届けできたらと思います。
ご覧いただきありがとうございました。